宝くじで夢は買える? 本当に欲しかったものとは

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Last Updated on 2025年7月19日 by 管理者 Nikifarm

おはようございますウインク 今朝の血圧(114/81/78)、畑仕事もいい具合の薬だ。

そもそも、「夢」は買えるものだろうか?

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 夢心地

「宝くじ3億円当選!鈴木さん夫婦の天国と地獄 ―本当に欲しかったのはお金じゃなかった―」

「おい、お母さん!「夢」ってのはな、買えるんだよ!」

年金暮らしの鈴木光義さん(67歳)の口癖です。

彼の言う「夢」とは、毎年欠かさず買っている年末ジャンボ宝くじのこと。

当たった時の使い道を、あれこれ妄想するのが何よりの楽しみ。

妻の昭代さん(63歳)は、いつものように呆れた顔で言います。

「はいはい。当たるといいですねぇ。

でもお父さん、もし本当に当たったら、不幸になるって話も聞きますよ?それでもいいんですか?」

「バカ言え!不幸になるのは使い方を知らんからだ!

ワシには完璧な計画がある!」

そんなやり取りが鈴木家の恒例行事だったある冬の日、事件は起きました。


テレビから流れる当選番号。光義さんが震える手で宝くじを握りしめ、絶叫しました。

「うぉぉぉぉ!あた、当たったぁぁぁ!1等前後賞、3億円だぁぁぁ!」

まさに、青天の霹靂。


こうして、光義さんの「夢を買う」生活が始まったのです。

第一章:夢の実現と、小さな違和感

光義さんの「完璧な計画」は、すぐに実行されました。

  1. 真っ赤な外車を購入!
    …が、乗り降りのたびに「グキッ!」と腰に痛みが走ります。硬いシートはお尻に優しくなく、スーパーの駐車場では幅を取りすぎて、いつも一番遠い場所に停めるハメに。
  1. 何十万円もする高級腕時計をゲット!
    …しかし、自慢の老眼で小さな文字盤がさっぱり見えません。結局、時間を確認するのはポケットから取り出したスマホ。昭代さんからは「ただの重たい腕輪ですねぇ」と笑われます。
  2. 都心タワーマンションの最上階へ引っ越し!
    …窓からの景色は最高ですが、広すぎて掃除が大変。コンシェルジュや他の住民との付き合いもなんだか気疲れします。何より、朝、新聞を取りに行くだけでエレベーターを待つのが面倒でたまりません。
  3. 毎晩のように高級レストランへ!
    …最初は感動したフォアグラも、三日も続けば胃がもたれます。「ああ、昭代の作ったアジの開きと、豆腐の味噌汁が食いたい…」と、こっそり思うようになりました。

お金は湯水のようにあるのに、光義さんの心はなぜか満たされません。

むしろ、新しい生活に合わせようと必死になるあまり、ため息の数ばかりが増えていきました。

第二章:妻昭代さんの「変わらない」幸せ

一方、妻の昭代さんはどうでしょう。


3億円が手に入っても、彼女の生活はほとんど変わりませんでした。

デパートの外商が来ても

「あら、うちにはまだ使える鍋がありますから」

と断り、今まで通り商店街で夕飯の買い物をします。

一番の楽しみは、ベランダで育てているミニトマトの成長と、ご近所の友人とのお茶飲み話。

ある日、光義さんがタワマンの床で足を滑らせて転倒。

昭代さんは、光義さんを例の真っ赤な外車…ではなく、売り払わずに残しておいた軽自動車タントに乗せて病院へ向かいました。

ガタピシと音を立てる軽自動車。

カーラジオから流れる、いつものフォークソング。


その時、光義さんはふと気づいたのです。

「ああ…なんだか、こっちの方がずっと落ち着くなぁ…」

最終章:本当の「夢」とは?

病院からの帰り道、光義さんはポツリと言いました。

「なぁ、昭代。

ワシが本当に欲しかったのは、3億円じゃなかったのかもしれん」

「あら、今ごろ気づいたんですか?」

と昭代さんは笑います。

「宝くじを買ってから、抽選日までの間、『当たったら何を買おう』『あそこにも旅行に行きたいな』って、お前と二人でテレビを観て話してる時間…あれが、一番楽しかったんじゃないかってな。

あの妄想こそが、ワシの『夢』だったんだ」

そう、光義さんが3,000円で買っていたのは「宝くじ」ではなく、

「一週間ワクワクできる夢見る時間」

だったのです。

その後、鈴木さん夫婦はタワマンを引き払い、長男の近くの流山市に、少しだけ広くて段差のない、快適な平屋を建てました。


残ったお金で、夫婦水入らずで全国の温泉を巡ったり、可愛い孫のために貯金をしたり。

そして、光義さんは今でも年末ジャンボ宝くじを買い続けています。

ただし、買うのは連番10枚だけ。

昭代さんがからかいます。

「お父さん、まだ買うんですか?

また不幸になりたいのかもしれませんねぇ」

すると、光義さんはニヤリと笑ってこう言うのです。

 「バカを言え。3,000円で一週間も最高の夢が見られるんだ。

こんなにコスパのいい娯楽、他にあるか!

むしろ、下手に当たっちまったら、この楽しみがなくなるから困るくらいだわい!」

それを聞いて、二人は顔を見合わせて、いつものように笑い合うのでした。

さて、これを読んでくださっているシニア世代の皆さま。


「夢」は、本当に買えるのでしょうか?


それとも、私たちにとっての本当の幸せは、案外もっと身近な、お金では買えない時間や健康や人間関係の中に転がっているのかもしれませんね。

さあ、今年は年末ジャンボ宝くじを買って、夢を語り合える時間に変えてみませんか?

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