さつまいもの不思議、定年後は追熟タイム(キュアリング) 〜甘くなるのはここから〜
Last Updated on 2025年10月16日 by 管理者 Nikifarm
おはようございます
朝一血圧(134/98/66)
10月13日祝日、友人家族や孫達と、恒例の「さつまいも堀」を楽しく実施しました。
土の中から宝物を見つけ出す喜びは、いくつになっても格別ですね。
目 次

甘熟人生
掘り出されたあとが、本番
仕事という「土の中」から掘り出された定年。
年金を申請したら「これで終わり」と思う人もいますが
実はここからが本当の熟成期なんです。
掘りたてのさつまいもは皮が薄く、手でこすっただけですぐに傷つくほどデリケート。
まるで退職直後の私たち。
社会の風に吹かれて、心の皮がペリッとむけそうになる──そんな時期です。
けれど半日もすれば、おいもの皮は自然としっかり固くなります。
自然がちゃんと、「第二の人生」の準備をしているのです。
キュアリング1:コルク化という“自己防衛本能”
さつまいもを掘ると、頭と尻尾に小さな傷がどうしてもつきます。
でも、おいもは泣かずに立ち上がります。
傷口からフェノール性物質を含む液体を分泌し
空気に触れると酸化して「コルク層(保護膜)」を作るのです。
これを
「コルク化(wound periderm formation)」
と呼びます。
この層ができることで、
- 水分の蒸発を防ぎ、
- 雑菌の侵入を防ぎ、
- 腐敗を防ぐ。
いわば、おいもの傷の修復免疫反応。
人間でいえば
「心のかさぶた」
のようなもの。
失敗や挫折のあとも、時間がたてば自然とコルク化(治癒)して
前よりも強くなっていくんですね。
キュアリング2:キュアリングは“甘さを生む代謝”
掘りたてのさつまいもは、でんぷんが多くホクホクしています。
ただし、安納芋は最初からねっとりタイプです。
「紅はるか」はホクホクからねっとりオレンジ色へ変化するベスト芋。
しかし、時間とともに酵素の働きで
でんぷん → 麦芽糖やショ糖などの糖分に変化していきます。
この「変身」を促すのが
キュアリング(追熟)
最適な環境は、25〜30℃・湿度85〜90%で4〜10日間。
この期間に、さつまいもは
「傷を癒やしながら、内側で甘さを育てていく」んです。
「Cure」は英語で「癒やす」。
つまり、
おいもは自分をキュア(Cure)しながらシュガー(Sugar)になる。
これを私は勝手に
「キュアリング・ライフ」
と呼ぶことにします![]()
定年後は「人生のキュアリング期」
退職後の時間も、まさに「人生の追熟季節」。
いきなり自由になって戸惑うけれど
焦らず、ぬくもりある環境(家族・友人・趣味・旅行)で
ゆっくり「甘み」を育てていけばいい。
人もさつまいもも、熟すには時間がかかる。
焦っても砂糖水にはなりません。
保存のコツ:上手に寝かせて長持ち!
コルク化とキュアリングが終わったさつまいもは
とても丈夫になります。
理想の保存環境は、温度13〜15℃・湿度85〜90%。
新聞紙に包んで段ボールに入れ
直射日光の当たらない冷暗所に置けば
3か月〜5か月も美味しさを保てます。
❌冷蔵庫は寒すぎてNG
10℃以下になると低温障害で黒ずみ、甘さも減ってしまいます。
──人間も同じ。
寒すぎる環境(無関心や孤独)では、血管も心も固まってしまいます。
あたたかい場所で、じんわりと熟していくのが一番おいしいのです。
人生の追熟期
掘り出された瞬間はゴールじゃない。
むしろ、そこからが人生の一番おいしい季節。
この追熟期にこそ、私たちは新たな趣味を見つけ、長年の夢を追い、そして何よりも大切な人との絆を深めることができます。
さつまいもは、自分の傷を責めず、その傷をきっかけに「コルク化」してさらに強くなる──それが、人生のキュアリング。
今日もあなたは、静かに、でも確実に甘みを増しているはず。
それこそが、甘熟人生(かんじゅくじんせい)です。🍠








