湯岐(ゆじまた)温泉一人旅(No.2)
Last Updated on 2026年4月21日 by 管理者 Nikifarm
おはおうございます。室温23℃。
書きたいことは山ほどあるのですが――
今日はこのあたりを。
怪しい黄色の看板の酒屋
「もう一軒あったはずだ…」
そう思いながら、迎えが来る塙駅へ向かう。
公園からの帰り道――
……あった。
しかも、ただの酒屋じゃない。
シャッターや店構えからは想像もつかない、
まっ黄色のド派手な看板。黒々と“酒屋”の二文字。
どう見ても怪しい。
だが、こういう店ほど当たりの匂いがする。
佐藤酒店
意を決して中へ入ると――
店内は意外にもこぢんまりとして、整っている。
そして冷蔵庫をのぞいた瞬間、目が止まった。
無濾過生原酒

この札、この佇まい。
ただ者じゃない。
しかも――
1,350円。安すぎる。
「うそだろ…」
思わず声が出そうになる。
聞けば、年に一度の“蔵まつり”で、
来場者にだけ振る舞われる限定酒。
それが、なぜかここにある。
理由はもうどうでもいい。
これは“出会い”だ。
どこの酒屋だろうが関係ない。
買うしかない。
レジに向かうと、
マスターは待ってましたと言わんばかりに話し始める。
パンフレットももってきた。
――この店、やっぱり当たりだ。

■夕飯・朝食は部屋食という贅沢
夕飯は、きっちり6時ジャスト。
すでにいろいろハプニングはあったが――
それは明日のお楽しみ。
まずは温泉で体をゆるめ、部屋に戻ると、
お膳に乗せられた料理が運ばれてきた。
「おーーー…」
思わず声が出る。
並んでいるのは、地元のものばかり。
刺身こんにゃくに、ニジマスの刺身。
とりたてのタケノコ、わらび、コシアブラの天ぷら。
やまめの塩焼きに、なぜかメンチカツ――これがまたごはんすすむ君。
うまい。
味噌汁は少し薄めだが、これが体にちょうどいい。
そして――
あの無濾過生原酒。
これが、すべてをまとめてくる。
「これは、正解だな…」
ひとり、静かにうなずく。
朝食は
これまたきっちり8時ジャスト。
すでに温泉には入っている。
だが――さすが福島県は寒い。
思わず、こたつのスイッチを入れる、さすが福島県だ。
そんな中での朝食。
サラダに温泉卵、納豆。
あさりの味噌汁に、さんまの焼き魚。
漬物、ヨーグルト、切り干し大根。

これまたまた、ごはんがうまい。
派手さはないが、体にじんわり入ってくる。
部屋食のいいところは、ただ一つ。
自分の格好で、自分のペースで食べられること。
誰にも気を使わず、
好きな順番で、好きなスピードで、好きなだけ。
これが、こんなにも贅沢だったとは。
そして――
運んでくれる人がいるということ。
それにも、自然と感謝が湧いてくる。
■朝は何時から問題
朝、私は岩風呂をひとりで独占したくて、4時15分に向かった。

――ところが。
明かりがついている。
しかも、人の気配。
サッシドアを開けると、靴入れにサンダルが一つ入っている。
「えっ…誰かいるのか?でもいいやご一緒するか」
だが、脱衣所へ行くが――誰もかごに脱いだものがない。
「えっ…どういうこと?」
サンダルはあった、薄ガラスから見ると、
確かに湯船の向こうには“人のいる気配”だけはある。
……このミステリーの話の続きは、また明日に。
さて、問題はここからである。
「朝」とはいったい何時からなのか問題。
私にとっての朝は、言うまでもない。
日の出とともに朝。
文字通りの“朝”。
ところが、この山形屋旅館には
簡易ではあるが
“フリータイムコーヒー機”なるものがある。

自由に飲める、私にとってはありがたい存在。
――ただし、時間制限あり。
表示を見ると、
「朝 ~ 21:00」
と張り紙が張られている。
「よし、朝ならもう大丈夫だな」
私は6時45分、コーヒーをもらいに行った。
スイッチを押す。
……出てこない。
もう一度押す。
……やはり出てこない。
よく見ると――
水入れポットが設置されていない。
「なるほど、そういうことか」
と納得しかけたそのとき、主が現れた。
「ダメダメ、ポット設置してないから。書いてあるでしょう、“朝”って。7時からだから」
――え?怒られた感じがする。
朝って、7時のこと?
だったら最初から
「7時~」って書いておいてほしい。
朝は7時のことだったんだ?
だったら最初から
「7時~」って書いておいてほしい。
……とは、言わなかった。
■つづく
明日は――
混浴岩風呂、暗闇4時半の攻防戦(1勝1敗1分)
これで締めましょう。


