六本木の空中城~海外投資へ870億円勧誘か、会社役員ら6人逮捕【私の事件簿】
Last Updated on 2026年6月3日 by 管理者 Nikifarm
おはようございます。室温24.7℃。朝一血圧(119/84/65)。
同級生がオーストラリア旅行から、台風のため帰国できないので、もう1泊旅行が増えてラッキーツアーとなった。
■ やっぱりあそこか
ニュースに映った住所を見た瞬間、私は少し胃が重くなった。
東京都港区六本木一丁目9番10号。
アークヒルズ仙石山森タワー26階「グローバルインベストメントラボ(GIL)」
「ああ……そこか」
別にビルが悪いわけではない。
しかし、人には“空気の記憶”というものがある。
私は昔、〇ビル に勤めていた。
しかもその前職、
私は別の世界も見ている。
マネー〇〇〇リング対策室――。
資金の流れを追う側だった。
だから今回、
ニュースで「ケーマン諸島」という文字を見た瞬間、
背中に少し冷たいものが走った。
やはりな。

■ 租税回避の島
もちろん、
ケーマン諸島 自体が悪ではない。
しかし金融の世界では、
昔から特別有名な名称だった。
“租税回避地”
いわゆるタックスヘイブンである。
税金を軽くし、
世界中の資金を呼び込む島。
そして時には、
資金の流れを見えにくくする島でもある。
私は昔、
ニュースを見ながら何度も思った。
「またケーマンか」
金融の世界では、
最後にだいたい出てくる。
しかも不思議なのは、
横文字が増えるほど、
世間は安心してしまうことである。
- グローバル
- ファンド
- ホールディングス
なんだか儲かりそうで賢そうに聞こえる。
しかし昔の人なら、
たぶんこう言った。
「結局、その金はどこにあるんだ?」
実に正しい質問である。
■ 見えない反社
昭和の反社会勢力は、
まだ分かりやすかった。
- 黒塗りのベンツやアルファード
- 派手な服
- 独特の空気
「あ、この人たちは普通ではない」
そういう境界線が、
まだ見えていた時代である。
しかし令和は違う。
- スーツを着る
- 高級ビルに入る
- 横文字の会社名を名乗る
- 投資やコンサルを語る
しかも、
本人たちですら、
「自分は反社ではない」
と思っている。
時代は、
暴力から“信用利用型”へ変わった。
- SNSで集客し
- 海外法人を作り
- 暗号資産や投資話を混ぜ込み
- 実態を見えなくする
つまり――
地面から切り離された犯罪。
昔の暴力団は、
土地や縄張りから逃げられなかった。
しかし今は違う。
- 会社の住所も
- 資金の流れも
- 責任の所在も
- 雲のように漂う
私は時々思う。
本当に怖いのは、
見える反社ではなく、
“普通の顔をした見えない反社”
なのかもしれない。
そして厄介なのは、
高級ビルほど、
人は安心してしまうことである。
- 六本木
- 虎ノ門
- 外資系風の名前
- 英語だらけのHP資料
それだけで、
「ちゃんとしている」
ように見えてしまう。
だが、
本当に大事なのは、
ビルの高さではない。
最後に、
誰が責任を取るのか。
そこなのである。

■ 空へ向かった時代
バブルの頃から東京は、異様だった。
上へ。
もっと上へ。
- 高く
- 巨大に
- 派手に
- 六本木ヒルズ
- アークヒルズ
- 虎ノ門
都市が、まるで空へ伸びる生き物のようだった。
- 土地を集める
- 古い建物を壊す
- 再開発する
もちろん表向きは立派である。
- 「防災で逃げ込めるビル」
- 「国際化の会議場」
- 「地域発展のイベント会場」
だが現場には、
別の空気があった。
立ち退きで泣く老人。(原宿AP)
怒鳴る住民。(六本木)
それでも巨大資本は止まらない。
まるで戦国時代の城攻めだった。
そして私は若いながら、
なんとなく感じていた。
この世界では、
善悪の感覚が薄くなっている。
いや――
「都市を作る側は、善悪を超越している殿様」
だから、役所と一緒に一部規制を特別に緩和・免除する。
そんな妙な共存共栄の空気だった。
聞こえのいい「特区」である。
■ ガラスの城の未来
最近よく、タワマン問題が話題になる。
しかし私は、
もっと大きな問題があると思っている。
「都市そのものの老朽化」
である。
超高層ビルは、
永遠には持たないことは誰もが分かっている。
- 外壁
- 配管
- 空調
- エレベーター
- 免震装置
- 修繕費
しかも今は、
区分所有で細かく切り売りされている。
つまり――
最後まで責任を持つ人がいない。
作る時は華やか。
売る時も華やか。
しかし最後はどうなるのか。
- 50年後。
- 100年後。
私は時々想像する。
東京の高層ビル群が、
巨大な文明遺跡になっている未来を。
古代ローマの水道橋のように。
「あの時代の人類は、空へ向かっていた」
そんな説明を、
未来の子どもたちが、博物館の展示場で聞いているかもしれない。

■ 地面を忘れた社会
今回の事件を見ていて、
私は妙な既視感を覚えた。
- 高級ビル。
- 横文字金融。
- 海外法人。
- 租税回避島。
- 安心感の演出。
だが実態は、
どこか空中楼閣。
昔、土地を持っていた人たちは、
最後まで“土”の感覚を持っていた。
- 畑の湿り気
- 風
- 水
- 地面
しかし今は違う。
- 数字
- 利回り
- ブランド
- 階数
そして――
土の地面が見えない。
いや。
地面を見なくなったコンクリート社会。
それが現代都市の正体なのかもしれない。
■ 気づき
シニアになると、
「月1%」「年利12%」という言葉が、妙に甘く聞こえる時がある。
しかし本当に大事なのは、
増える速さではなく、
最後まで“地面があるか”です。
そして都会の巨大ビルも、
いつか必ず老いる。
その修繕や崩壊のつぎはぎ負担を、
孫やひ孫の世代へ丸投げしない。
それもまた、
今を生きる私たちシニア一人一人の責任なのかもしれません。


