テニス仲間とBBQを開催したら、日本の老後問題が全部出てきた【№2】
Last Updated on 2026年5月19日 by 管理者 Nikifarm
おはようございます。室温25.7℃、朝一血圧(124/88/72)。
昨日の続きになります。前回の記事はこちらです。
目 次
~固定資産税と“所有者不明土地”の正体~
(前回からの続き)
シニアBBQの炭火の向こうで始まった、
「田舎の家どうする問題」。
それは単なる実家整理ではなく、
- 草
- 固定資産税
- 相続
- 空き家
そして、
日本中に増え続ける“所有者不明土地”へとつながる、
静かな社会派ミステリーだったのである。
■ 草は毎年、現場に戻ってくる
ここで全員一致した。
「草がすごい」
日本経済は停滞しても、
雑草だけは毎年成長する。
昨日刈ったはずなのに、
次に行くと、
「また会いましたね」
みたいな顔で生えている。
あれはもう植物ではない。
地方に取り残された、
大地の執念である。

■ 固定資産税という追跡者
さらに恐ろしいのは、
固定資産税である。
誰も住んでいない。
誰も使っていない。
しかし税金だけは、
毎年必ずやって来る。
国は時々、
「所有者不明土地」
になるのに、
税金だけは絶対に見失わない。
あの追跡能力、
刑事ドラマに導入してほしい。
田舎なので、
おそらく数万円程度ではある。
しかし、
処分すれば払う必要もなくなる。
それでも、
人はなかなか動けない。
■ そして始まる「所有者不明」の謎
ここから話は、
急に社会派ミステリーになる。
祖父死亡。
父が相続登記しない。
子供は東京。
孫は埼玉。
ひ孫は、
「その村、Wi-Fiあります?」
となる。
結果。
- 誰も戻らない
- 誰も管理しない
- 誰も話し合わない
ついに行政も、
「この山……誰のですか?」
となる。
今、
日本全国で起きている。
静かに。
大量に。
なぜかというと、
誰かが動くと、
税金や手続きが襲ってくるからだ。
犯人はまぎれもない。
今はどこに行ったのか分からない、
自分かってな祖先なのである。
土地神話を信じていた祖先なのだ。
まさか、未来の子孫の資産を食いつぶすことになるとは思ってもいなかっただろう。

■ 最終兵器「相続土地国庫帰属制度」
そこで国も、
ついに新制度を作った。
名前が強そうである。
「相続土地国庫帰属制度」
最初聞いた時、
秘密組織かと思った。
簡単に言うと、
“不要な相続土地を条件付きで国へ返せる制度”
である。
まるで、
「令和の検地」
である。
しかし、
ここでも条件が厳しい。
- 建物付きは難しい
- 境界不明は難しい
- 崖地は難しい
- 管理困難も難しい
しかも、
負担金まで必要。
つまり、
「返すにも金がかかる」
人生、
最後までラスボスが多い。
■ 犯人は「そのうちやろう」だった
BBQ終了後。
みんな少し静かになった。
そして、
なんとなく結論が見えてきた。
本当の問題は、
空き家でも、
草でも、
固定資産税でもなかった。
最大の犯人は、
「そのうち考えよう」
だったのである。
これが数年経つ。
さらに数年。
体力が落ちる。
判断力も落ちる。
そして最後に、
「もう無理」
となる。

■ だから結論は案外シンプル
- 市役所へ相談
- 空き家バンク
- 地元不動産屋へ相談
- 解体
- 売却
- 墓じまい
- 相続整理
少しずつでも動く。
完全解決でなくてもいい。
前に進む。
それが一番大事なのだと思う。
BBQの帰り道。
Kさんが言った。
「昔は土地持ってると金持ちだったんだけどなぁ」
するとHさん。
「今は草の管理人だな」
全員笑った。

しかしその笑いの奥には、
たぶん日本中のシニア世代が抱えている、
静かで大きな未解決事件が隠れている気がした。
私は思った。
そうか。
どこへ行っても、
未解決事件が待っているのであれば、私が解決するしかない。


